胸部ステントグラフト内挿術
5. 治療の選択肢
胸部大動脈瘤法としては、大きく分けて内科的療法と手術の2つがあります。それぞれ順に説明します。
- 内科的療法
胸部大動脈瘤が小さく、特段の症状が見られないならば、医師は瘤が大きくならないかどうか、6ヶ月間程度経過観察をする場合があります。医師は胸部大動脈瘤に対するストレスを減らすために、内科的療法として血圧を下げる薬の投与を試みたり、禁煙などのライフスタイルの変更を指導することもあります。これらは胸部大動脈瘤ができた血管を修復するものではなく、瘤にかかる血流圧力を減らすという考え方に基づきます。
- 手術
患者様の胸部大動脈瘤が裂傷・破裂のリスクがあるサイズに達していると診断した場合には、医師は手術を勧めることがあります。手術には2種類あります。
- 開胸外科治療
- 血管内治療
どちらにもそれぞれ合併症を伴う可能性と利点があります。患者様はどちらの選択肢が自身にとって最適であるかを、担当医と話し合うことになります。
※ステントグラフト:ステントと言われるバネ状の金属を取り付けた人工血管