心房中隔欠損症の治療
8. 他の治療法
外科手術
外科手術では外科医が直視下で手術するため、全身麻酔のもと人工心肺装置を使用します。手術では胸部(胸骨)を切開し、欠損部を繊維布で塞ぐ方法で閉鎖します(または欠損孔が小さい場合は繊維布を用いず直接縫合します)。
現在では手術死亡率も低く、安全性に優れた治療法となっています。また外科医が直接欠損孔を観察し閉鎖しますので、カテーテルによる閉鎖治療に比べ閉鎖不全(残存短絡)も少ないと言われています。
無治療
心房中隔欠損を治療しないまま過ごすと、加齢にともなって心房細動(不整脈)、肺高血圧、心不全など、様々な臨床問題が発現してくると多くの臨床文献で指摘されています。
心房細動が発現してしまうと、それ以降に心房中隔欠損を閉鎖しても心房細動は消失せず、脳梗塞の危険は減少しないと言われています。