当社の取り扱う心臓循環器関連の医療機器におきましては、高齢化の進展等により心臓疾患が増加傾向にあることや、技術の進歩により新たな治療を可能とする医療機器が開発されていることなどを背景として、需要は増加傾向にあります。
その一方で、医療費抑制策の一環として医療機器の公定価格である保険償還価格が継続的に引き下げられており、商品単価は下落する傾向にあります。こうしたなか、医療機器業界各社は、販売数量増加のための拡販や、新たな収益源の開拓に向けて、新規性の高い機器の開発・市場導入に注力しており、企業間競争は激しさを増しております。
このような経営環境のなか、当社といたしましては、心臓循環器を専門とした商社として国内外の優れた医療機器の導入に取り組んでおります。中核事業であるCRM(心臓不整脈治療)事業におきましては、本年2月にソーリン・グループ製としては国内初となるCRT-D(除細動機能付き両心室ペースメーカ)の販売を開始いたしました。これにより2007年にCRM関連商品の仕入先を同社へ変更して以来、初めて、CRM事業における主要な商品であるペースメーカ、ICDおよびCRT-Dの全てが揃うこととなり、一層のシェア拡大を見込んでおります。
また、外科関連分野におきましては、生体弁や人工弁輪といった新商品の投入を予定しております。心臓弁膜症の治療においては、従来、機械弁による治療が主流でしたが、近年では生体弁や人工弁輪を使用した治療へとトレンドが変化しております。そのため、当社といたしましても治療の動向に対応し、商品ラインナップの充実を図ってまいります。
さらに、国内メーカーとして医療現場のニーズを活かした製品開発を行なっている自社製品におきましては、10年前に開発を開始して以降、売上は順調に拡大し、当社における主要な収益源の一つに成長いたしました。今後は、日本国内にとどまらず、日本の医療現場によって鍛えられた製品を、海外へと展開していく計画を持っております。その第一歩として本年、EPカテーテルの中国市場での上市を予定しております。
こうした自社製品の拡充に対応するため、2012年春の稼動を目標として新工場の建設を進めております。新工場におきましては、製造キャパシティの拡大とともに、研究開発機能についても強化し、当社の強みである医療現場のニーズを反映した製品開発に、より一層の注力をしてまいります。
当社は本年2月をもちまして創業30周年を迎えることができました。これもひとえに株主の皆さまをはじめ、関係各位のご支援の賜物と心より御礼申し上げます。この大きな節目を迎え、「病める人のために最新・最適な医療機器を提供することを通じて社会貢献する」という企業理念に立ち返り、皆さまのご期待に応えられるよう努めてまいります。
株主、投資家の皆さまにおかれましては、今後ともご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
2011年7月
代表取締役社長 鈴木 啓介