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2009年4月16日

人工心臓弁関連製品に関する独占販売契約締結のお知らせ

当社は、ソーリン・グループ傘下のソーリン・バイオメディカ・カーディオ社(イタリア)とソーリン・グループ製の人工心臓弁および人工心臓弁関連製品に関する日本国内における独占販売契約を締結することを、本日開催の取締役会において決議いたしましたので、以下のとおりお知らせいたします。

1. 契約締結の目的

当社は、人工心臓弁を19年間にわたり取り扱っており、現在、機械弁市場においては市場シェア2位のポジションにおります。しかしながら、近年、心臓弁膜症治療における潮流が変化しており、当社が取り扱っている機械弁を用いた治療から、生体弁や弁形成術へと治療方法がシフトしております。当社といたしましても、このような医療現場のニーズに応えていくために、生体弁を始め人工心臓弁関連製品の製品ラインナップの拡充を図る方向を模索しておりました。

このような中、既に当社ではソーリン・グループ傘下のカーボメディクス社(アメリカ)製の機械弁を扱っており、また、同グループ製の心臓ペースメーカやICD(植込み型除細動器)等の心臓不整脈の治療機器においても当社が日本国内における独占販売権を有する等、同グループとパートナーシップを築いておりますことから、現在当社が取り扱っていない同グループ製の人工心臓弁関連製品に関しても協議を行い、本契約の締結に至りました。

ソーリン・グループは、1969年の人工心臓弁の製造開始以来、優れた技術力に基づいた製品開発を行っており、機械弁、生体弁および人工弁輪の各製品を持つ他、開胸範囲が従来よりも小さく、また、縫合を行わずに人工弁への置換手術が可能となる低侵襲な生体弁(以下「スーチャレス弁」という。)の治験をヨーロッパで実施しております。

今回の契約締結により、日本国内におけるソーリン・グループ製の人工弁関連製品の販売は、全て当社が行うこととなりますので、従来以上に効果的なマーケティングや販売活動を行っていくことができるものと考えております。

また、生体弁や人工弁輪、さらにはスーチャレス弁についても日本国内への早期導入を実現し、人工心臓弁関連製品における製品ラインナップを充実させることで、医療現場の多様なニーズに対応するとともに、患者様のクオリティ・オブ・ライフの向上に貢献してまいります。

【人工心臓弁とは】

人工心臓弁は、心臓の弁の閉鎖不全や狭窄等により弁本来の機能を果たせなくなる心臓弁膜症の患者さんに対して移植されるものであり、カーボンやチタン等の人工の材料から作成される機械弁とウシの心膜やブタの心臓弁から作成される生体弁に分類されます。

機械弁は、半永久的とも言われる耐久性を持っていますが、血液の凝固を防ぐための薬を服用し続ける必要があります。一方、生体弁はその様な薬の服用が必要ないものの、耐久性の面では機械弁には劣ります。

また、人工弁輪を用いて自己の心臓弁を温存する弁形成術により、人工心臓弁への置換を行わない治療方法もあります。

2. 独占販売契約の概要

(1)契約先
ソーリン・バイオメディカ・カーディオ社(Sorin Biomedica Cardio S.r.l)

(2)契約締結日
平成21年4月16日

(3)契約期間
平成21年6月1日から10年間(以降2年毎の自動更新)

(4)対象製品
ソーリン・グループ製の機械弁、人工血管付機械弁、生体弁、スーチャレス弁、人工弁輪およびその他の人工心臓弁関連製品
※生体弁、スーチャレス弁および人工弁輪等、現時点で日本における薬事承認を取得していない製品に関しては、当該製品に係る薬事承認取得後の販売開始となります。

3. ソーリン・グループの概要

(1)会社名
Sorin S.p.A(グループ本社)

(2)代表者
Rosario Bifulco(Chairman of the Board)

(3)所在地
Via Benigno Crespi 17,20159 Milano,Italy

(4)グループ概要
心臓血管の疾患を治療する医療機器を取り扱っており、グループ傘下の企業において人工心肺関連製品、心臓不整脈治療関連製品および人工心臓弁関連製品の製造、販売を行っており、世界各国に約3,500人の従業員がおり、製品は世界80カ国以上で使用されております。

(5)グループ売上高
643百万ユーロ(2008年12月期)

4. ソーリン・バイオメディカ・カーディオ社の概要

(1)会社名
Sorin Biomedica Cardio S.r.l

(2)代表者
Davide Bianchi (President of Heart Valves Business Unit)

(3)所在地
Via Benigno Crespi 17,20159 Milano,Italy

(4)主な事業内容
人工心臓弁関連製品の製造および販売

5. 業績に与える影響について

今後、生体弁、人工弁輪およびスーチャレス弁等の現在当社が販売していない製品について、日本国内における薬事承認を取得し、販売を開始した場合、人工弁関連製品市場における当社シェアの上昇が見込まれます。しかしながら、現時点におきましては、当該製品に係る薬事承認の取得および販売開始時期は未定であります。新製品の販売開始に伴う業績に与える影響につきましては、各製品の販売開始時期およびその影響が判明次第お知らせいたします。

また、当社が現在販売している機械弁に加え、ソーリン・グループの日本法人が販売している機械弁につきましても6月1日以降当社にて販売いたしますが、業績に与える影響は軽微であります。

以上

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