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2009年8月14日

胸部大動脈ステント付グラフトに関する独占販売契約締結のお知らせ

当社は、ボルトンメディカル社(スペイン)と胸部大動脈ステント付グラフトに関する日本国内における独占販売契約を締結することを、本日の取締役会において決議いたしましたので、以下のとおりお知らせいたします。

1. 契約締結の目的

現在、血管の疾患である動脈瘤※に対する治療としては、外科手術により動脈瘤の部分を人工血管に置き換える治療が一般的に行われております。しかしながら、外科手術による患者様への身体的負担は大きく、そのため高齢者や合併疾患を有する患者様の治療が難しいケースもあります。
これに対してステント付グラフトは、足の付け根部分の動脈からカテーテルを挿入し、このカテーテルを通じて人工血管を動脈瘤の部分に留置し、瘤内部への血流を遮断することにより、動脈瘤の拡大、破裂を防止することで治療を行います。
ステント付グラフトによる治療は、従来の外科手術と比較して、低侵襲な治療方法であり、欧米においては既に広く普及しております。また、日本国内においても既に、腹部大動脈ステント付グラフトは2006年に、胸部大動脈ステント付グラフトは2008年に他社製品が薬事承認を取得、使用が開始されており、今後の普及が見込まれております。
このように治療方法の変化が見込まれる中、約18年間にわたり人工血管を取り扱ってきた当社といたしましては、患者様により高いベネフィットを提供する面からも、医療現場の多様なニーズに応える面からも、従来の人工血管に加え、新たにステント付グラフトを取扱商品のラインナップに加えることは必須であると判断し、今回の契約締結を決定いたしました。
当社といたしましては、ボルトンメディカル社製ステント付グラフトを、2012年度を目標に日本国内へ導入したいと考えております。また、その3年後には年間売上高で約10億円、胸部大動脈ステント付グラフト市場の約3割のシェア獲得を見込んでおります。
今後も、国内外の最新最適な医療機器を提供し、医療現場のニーズに応えるとともに、患者様のクオリティ・オブ・ライフの向上に貢献してまいります。

【動脈瘤】
動脈硬化等の原因により弱くなった血管壁が、血圧により嚢状もしくは紡錘状に膨らんだものが動脈瘤であり、腹部大動脈や胸部大動脈において多く発生します。動脈瘤が徐々に大きくなり破裂した場合、死亡に至る可能性も高いため、その前に治療することが必要です。

2. 独占販売契約の概要

(1) 契約先
ボルトンメディカル社(Bolton Medical Espana S.L.U.)

(2) 契約締結日
平成21年9月7日(予定)

(3) 契約期間
対象製品の保険償還価格決定の日から5年間(以降2年毎の自動更新)

(4) 対象製品
ボルトンメディカル社製胸部大動脈ステント付グラフト“RELAY”シリーズ

3. ボルトンメディカル社の概要

ボルトンメディカル社は、Werfen Group(スペイン)傘下の企業であり、ステント付グラフトの他、 PTCA バルーンカテーテルやPTA バルーンカテーテルを製造しております。
 Werfen Group は、医療機器の他、インビトロ診断や科学計測器に関する事業を行っており、世界62カ国で製品を販売し、従業員数は3,475名、売上高は809百万ユーロ(2008年実績)となっております。

4. 業績に与える影響について

ボルトンメディカル社製の胸部大動脈ステント付グラフトは、現時点では日本国内における薬事承認が取得できておらず、また、2010年3月期中の承認取得の見込みはありませんので、2010年3月期の業績に与える影響はありません。

以上

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