胸部ステントグラフト内挿術

7. 血管内治療

血管内治療は、胸部大動脈瘤手術としては比較的新しいものです。金属の骨組みがある布製の人工血管を、カテーテルによって動脈瘤を形成する血管部位まで運び、内側に留置します。外科的に胸部を切開することなく、低侵襲(比較的小さな負担)で行うことが可能です。動脈瘤を取り除くことはせず、ステントグラフトを大動脈瘤の内側に固定させることによって瘤に流れる血液を遮断し、瘤内の血流圧力を下げることで裂傷・破裂を防ぐ治療法です。

ステントグラフトは患者様のさまざまな血管形状に合うようなサイズバリエーションがあり、血管の曲りにフィットするよう工夫されています。日本においては、数種の胸部大動脈瘤治療用ステントグラフトの使用が認可されています。
患者様にとって血管内治療が適切な治療法であるかを担当医に相談する際は、そのリスクと利点、両方についてご確認ください。

カテーテル:血管などに挿入される医療用に用いられる中空の柔らかい管。当治療ではステントグラフトを患部まで運ぶ役割を担う。

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